講座としての教室の正式名称は「国立大学法人 大阪大学・大学院・医学系研究科・外科系臨床医学専攻・器官制御外科学講座・形成外科学」です。
医学部附属病院においては「形成外科」という診療科名で、
眼科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、整形外科、皮膚科、リハビリテーション科とともに感覚・皮膚・運動系科に属しています。
現在の大阪大学医学部形成外科学教室の源流は大阪大学皮膚科学教室のなかに形成外科診療グループが作られた昭和55年7月に遡ります。
グループ長は14年間にわたって松本維明が務め平成6年7月からは細川亙に替わりました。
この診療グループが独立し、形成外科が診療科として公式にスタートしたのが
平成11年2月であり、さらに平成13年には講座として認められ現在に到っています。
乳房再建は当教室における臨床的な
テーマの柱のひとつです。
年間の手術件数は200例以上で全国でも
トップクラスです。
顔面神経麻痺の治療も研究テーマであると同時に
臨床テーマとして力を入れています。
末梢神経再生の研究を軸索ガイダンスの観点から
行っています。分子生物学的な実験から動物実験
まで幅広く行えるのが当教室の特徴です。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科と連携し、悪性腫瘍
切除後の頭頸部再建を積極的に行っています。
線維芽細胞と神経軸索の相互作用を解析し、
神経軸索が創傷治癒に与える影響を
研究しています。
また、いくつかの分子に焦点を当て、
それらの創傷治癒におけるシグナル伝達の研究を
行っています。
放射線科・整形外科・小児外科・耳鼻咽喉科・
脳神経外科・病理診断科など関係各科と連携した
症例検討会:Osaka University Vascular
Anomaly Conference(OUVAC)を通じて、
これまで「血管腫」とひとくくりにされていた
病変に最新の診断を行い、集学的治療に挑戦し
続けています。
病変血管のつながり解析に基づく
血流シミュレーション・圧縮縫合とラジオ波焼灼を
利用した非切開低浸襲治療が特徴的です。